2016年3月12日 00:00
Windows 10ミニTips (64) SSDの速度低下を抑制する「Trim」コマンドを調べてみる
SSDをメインストレージとするPC環境が増えているが、SSDには使用時間とともに速度が低下する性質があり、これを回避するのがTrimコマンドだ。Windows 10では特に意識する必要はないが、Windows 10 Insider Previewで興味深い変化が加わった。今回は少々難しくなるが、その変化を紹介したい。
○Trimコマンドとは
SSD上でファイルやフォルダーを削除しても、データそのものは残っている。Windows 10のごみ箱とはまた別に、SSD上で「削除マーク」が付けられるだけだ。この状態でTrimコマンドが発行されると、削除マークが付いた領域のデータも本当に消去される。すると、次回の書き込み時に、「古いデータの消去」→「新しいデータの書き込み」という手順を踏まずに、新しいデータを直接書き込めるため、速度の低下を抑制できるわけだ(SSDは古いデータが存在する領域に新しいデータを「上書き」できない。本来はもっと複雑だが、ここでは詳しく触れない)。
Trimコマンドは、OSレベルではWindows 7からサポートを開始し、Windows 10にいたるまで改善を続けている。