大学デビューの落とし穴 (23) 3月:失敗上等、何度でも仕切り直そう!
勉強がうまくいかなかったのかも知れないし、恋愛がうまくいかなかったのかも知れない。家庭になにか問題があったのかも知れない。でもその友だちは、誰にもなんにも相談しないで、いきなり音信不通になってしまいました。「うまくいかない原因」を知られて、これまで築き上げてきた「優秀だしモテる」というリア充キャラが崩壊することを恐れているように見えました。
それは若さゆえの恐れであって、30歳を過ぎれば、笑って再会できるだろう。そんな風に思っていました。でも、いまだに音信不通のままなのです。あのとき、どんな言葉をかければよかったのだろうと、切ない気持ちになることがいまだにあります。
教員になってからも、同じようなことがありました。優秀な学生の中に、最後の課題が出せないひとがいます。授業中の発言などで「あいつできるぞ!」というイメージがつくと、それを守ることに必死になってしまって、身動きがとれなくなってしまう。教員からすれば、できる奴でもC評価食らうことはあるよ、ぐらいの気持ちなのですが、本人は絶対A評価を貰わないといけないと思い込んでいる。でも、必ずA評価を貰えるかどうかは、フタをあけてみるまでわからないわけです。