大学デビューの落とし穴 (23) 3月:失敗上等、何度でも仕切り直そう!
そうなると、欠席を繰り返し、課題の提出をせず、敢えて「不可」を食らう作戦に出る。BよりCより、いっそ不可の方がマシだと思うのでしょう。この手の学生を救うのは、なかなか難しいというのが、正直なところです。
失敗することや、挫折すること。これを学生時代に受け入れることができれば、後の人生でかなり強みになります。積極的に失敗しろ! とはいいませんが、用心してたって失敗するのが人生だということを、分かっておいて損はありません。失敗しない方法を考えているヒマがあったら、失敗をリカバーする技術を磨いた方がよっぽどいいのです(そのためのちょっとしたヒントを1年かけて伝えてきたつもりです)。
いつまでも新品同様みたいな人生はない。
傷つき、汚れ、使い込むほどに味が出る人生を目指すべきです。ピカピカの大学1年生にはちょっと想像がつかないかも知れないけれど、10年もすれば、きっとこの言葉の意味がわかりますから、とりあえず、真面目さと正しさを求めるあまり自分を責めたり殺したりする方向はナシでいきましょう!
トミヤマユキコ
ライター・大学講師。「週刊朝日」「文學界」でブックレビュー、「ESSE」「タバブックス」