くらし情報『日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (2) CGでセルルックアニメを作り出すサンジゲン、1年半かけて出した結論は』

日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (2) CGでセルルックアニメを作り出すサンジゲン、1年半かけて出した結論は

ここで課題になるのは、様々な角度へのオーダーに対して臨機応変に対応できるかどうか、そして社外アニメーターとの連携をどう構築するかということである。

フリーランスや他のスタジオと連携をとっているものの、まだまだ試行錯誤の段階。TVシリーズである以上、外部の力を借りないとカット数的に不可能なので、連携は不可欠だ。TVPaintを用いたデジタル作画がより広まることで、スムーズな制作が可能になっていくだろう。

現在は少しずつ浸透しつつあるデジタル作画だが、サンジゲンにしても道のりは楽なものではなかった。2014年10月にデジタル作画部が設立され、実験部署として稼動し始めたものの、手描きからの移行スタッフは1名のみ。「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐ DC」でCG描き足しと特効をデジタル作画部が担当したものの、行き当たりばったりでデータ管理ミスが発生するなど運用はうまくいかなかった。

ここから学んだのは、紙がデジタル作画の工程に入るとメリットがなくなるということ。
それ以降、徹底的に紙作画と差別化を図り、デジタル作画の強みを生かした使い方を目指してきた。

転機となったのは「日本アニメ(ーター)

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