くらし情報『風評被害と闘う自治体 – 福島県いわき市が“見せる”地道な取り組み』

2016年3月28日 10:00

風評被害と闘う自治体 – 福島県いわき市が“見せる”地道な取り組み

というプロジェクト。このプロジェクトは前述のとおり、市で生産される農作物の放射線物質量を検査し、その数値を公表するものだ。

2011年は2,238件の検体を検査し、検出下限値20ベクレル/kg未満が2,047件、20~50ベクレル/kgが123件、51~100ベクレル/kgが45件、100ベクレル/kg超が23件で、うち1件が当時の国の基準値500ベクレル/kgを超えていた。そして、翌年以降は1箇所の検査場を6箇所に増強し、検出下限値を10ベクレル/kg未満とより厳格にして調査を行うようになった。年を追うごとに放射性物質の検出量は減っていき、2015年は6,574件の検体数のうち、検出下限値未満が6,548件、10~50ベクレル/kgが24件、51~100ベクレル/kgが2件、現在の国の基準値である100ベクレル/kg以上となった農作物は0件となった。

○消費者目線でのいわき野菜の評価を!

この放射性物質の検査結果公表とともに進められたのが、いわき市産農作物への消費者の理解促進だ。プロジェクト開始1年後の2012年10月に見せる課を発足。単に数値を公表するだけではなく、より一層厳しい判断を下すであろう料理人などの第三者に農作物を評価してもらうようになった。

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