くらし情報『日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (4) アニメ制作をデジタル化すると何が起きるのか、リアルな現場の声 - あにめたまご2016』

2016年3月31日 14:14

日本のアニメのデジタル化、その最前線に迫る - ACTF2016 (4) アニメ制作をデジタル化すると何が起きるのか、リアルな現場の声 - あにめたまご2016

一方でデメリットは仕上げ、背景、撮影時にデータが重くなるため、やや負担が増えることだという。

ここまでをトータルでまとめると、現状のデジタル作画のメリットは作品終了後のカット袋が詰まったダンボールが減ったり、スキャン代が発生しないのでその分の予算を他に回せたり、運ぶための車両代や駐車場台、ガソリン代もかからなかったりといった部分。特にカット袋が詰まったダンボールは通常5箱のところ、2箱で済んだ。

逆にデメリットは、機材やソフトウェアの初期投資に費用がかかることや、紙と違って可視化されないため全体の物量がわかりにくいこと、またアニメーターのPCとタブレットの親和性に作業が依存するなどが挙げられるという。

制作進行にとっては、外回りやカットの出し入れ、原図スキャンといった仕事が減った代わりに、原図データや動画出し用の書き出しなどの作業が増えるなど一長一短。ただし、相対的に仕事量は変わらなくとも、拘束時間は減ったと感じているという。

今後、短期的には書き出しの簡略化や他のソフトとの互換性の改善などといった課題を改善しつつ、長期的には紙作画スタッフをデジタル作画にソフトランディングさせる仕組みや環境作りが必要になるとのことだ。

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