こういった行動は、あたかも「特定の人だけを下に見ている」「順位をつけているのでは」と感じさせます。
猫同士でも限られた面積の中で猫の頭数が増えると、1匹のはみ出し者が出ることがあります。猫社会からのけ者にされた猫は他の猫から攻撃されるため、非常に用心深くなります。それと同様に猫は時に、ある特定の人間をはみ出し者扱いし、頻繁に攻撃を仕掛けることがあります。
これは順位をつけているのではなく、何かきっかけとなる行動や事故があり、それに対して猫が嫌悪感を持っていたり、猫が不安を抱えているため、攻撃行動を起こしていると考えられます。きっかけや不安を起こす原因を特定し、除去することで攻撃行動の改善を目指します。
○まとめ
猫は社会性が高い犬のように、家族内で順位をつけることはしないでしょう。前述の通り、猫は長年単独で生活してきた歴史があること、人を特別視せず同格とみなしていることが理由として挙げられます。
しかし、生活環境の変移により猫社会にも変化が起きています。仮説ですが、猫の集会のような場では、地域のリーダー猫を決める会議を行っているのかもしれません。
それと、猫の方が人間順位をつけていなくても、猫の飼い主さんは愛猫に尽くす方が多いですから、人間の方が自分で順位を猫の下につけているのかもしれませんね。