邦画界に風穴を! TSUTAYA取締役・根本浩史氏、映画コンテストTCPとDISCASに共通する"優しい眼差し"
――最終審査のプレゼン用の映像を作るために、数百万円の身銭を切った方もいたと聞きました。すごい熱意ですね。
ものすごい人間がたくさん動いています。「すでに映画は完成しているんですか?」と思ってしまうほどのクオリティーの予告編でした。作品を温め続けて来た方が多く、周辺では応募者に共感して「お前のためなら」と協力してくれる人もいたそうです。
――人生が懸かった474作品から、3作品の映像化が決まりました。それだけ絞るのは至難の業だと思いますが、「良い作品」「求める作品」の基準とは?
本当に大変なことです。映画プロデューサーに審査に入っていただいて、一次審査にはTSUTAYAの編成を担当しているスタッフが100人参加しています。
映画界の"川上"にいるプロデューサーさんから、店舗でお客様に映画を届けている"川下"のスタッフまで、全員総出で選んだという点において「TSUTAYAらしい」審査だったと思います。もう1つ。クリエイターを表彰するプログラムはほかにもありますが、「それで終わり」がほとんど。われわれは「製作面でバックアップし、プロモーションした上で、お客様に評価してもらうまで」を一貫して行うプログラム。