2016年9月23日 15:00
プロとは何か? イーストウッド最新作『ハドソン川の奇跡』は教訓詰まった傑作
みたいな一定の理解を示しているほどで終始、エモーショナルなまとめかたをせず、プロ意識に基づく理詰めで進行していくドラマ展開が実に素晴らしい。ちなみに原題が機長の名前、"Sully"であることも、人間性を重視しているようだ。
この「プロフェッショナルとは何か?」という点について、日本公開直前で来日を果たした主演のトム・ハンクスとアーロン・エッカートに直接質問したところ、大きくうなずいて同意していた。パイロットと俳優には大きな共通点はないものの、プロとしての哲学はあるはずで、この点トム・ハンクスは、「僕の場合は、なるべく忠実に演技することだね。それが哲学で、自分の責任だと思っているよ。今回のサリーならサリーを、真実に基づいて演じ上げなくてはいけない。僕は自分でもリサーチをするから、例えばそういうタイプじゃない脚本家とは仕事はしたくないよ(笑)」とコメント。また、アーロン・エッカートも、「他人にプロと言われること、それが一番のホメ言葉じゃないかな。
"彼ら"もそうだった。救助に関わった155名全員がプロだった。皆が自分の仕事に対してプロ意識を持っていたから助かったわけだ」と激しく同意。仕事や使命をまっとうすることとは、どういうことなのか。