アコースティックギターからエレキギターに持ち替えたことで、これも「賛否両論」を巻き起こした時期のアルバム。コンサート会場では古いフォークファンからブーイングの嵐。ブーイングを浴びせるためだけにコンサートに来る人もいたとか。でも、そんな現象とは裏腹に、『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』で初めてビルボートのベスト10内に入り(6位)、『追憶のハイウェイ61』(3位)、『ブロンド・オン・ブロンド』(9位)と商業的には成功をおさめることになる。ちなみに『フリーホイーリン・ボブ・ディラン』は22位。
で、この3枚なら『追憶のハイウェイ61』が抜きんでるかと思いきや、意外にいい勝負。なにしろ『追憶のハイウェイ61』には「ライク・ア・ローリング・ストーン」が収録されているし、他にも「トゥームストーン・ブルース」「やせっぽちのバラッド」「追憶のハイウェイ61」「親指トムのブルースのように」「廃墟の街」などが収録されている。3枚の中では若干票の少なかった『ブリンギング・イット・オール・バック・ホーム』も「サブタレニアン・ホームシック・ブルース」「シー・ビロングズ・トゥ・ミー」「ラヴ・マイナス・ゼロ/ノー・リミット 」