くらし情報『井手上漠、自身を尊重してくれた母へ…感謝の手紙「世界一幸せな息子です」』

2023年1月9日 08:00

井手上漠、自身を尊重してくれた母へ…感謝の手紙「世界一幸せな息子です」

って言ってくれる人もたくさんいたけど、私が周りを見ようとしなかった。勝手に自分の周りに壁を作って、周りからの心配の声とか、助けてくれようとしてるかもしれない言葉でさえシャットアウトしてたから。でもその頃は、生きてる意味を感じなくなることもあって、このままマイノリティとして生きていたら、社会に出たとき孤立してしまうんじゃないか、という恐怖から、この世から消えたいと思った時もあるほど悩んでいました。

――その時に、お母さんからあの言葉をもらうんですよね?

中学2年生の頃の、私の原点と言える出来事です。母に「話がある」と呼ばれて、一言目に恋愛対象を聞かれました。なぜ母がそれを聞いてきたか、すぐに分かったんです。当時隠れて図書館で性別の本を読んで、自分はどの枠に当てはまるのか調べていたので。恋愛対象が分かれば性別の枠っていうのは当てはめることができるのかと思ったのですが、私の場合はいくら調べても分かりませんでした。
これが正解なのか、いや、でも自分には当てはまってないって、ずっとどこの枠に当てはめることができず、それがいちばん嫌だった。正解なんて本当はないんですよ。でも、その当時は「みんなには正解があるのに、なんで私はこんなに正解がない中で生きてるんだろう、どこで何を間違ったんだろう」

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