2023年6月20日 17:00
小出恵介、主演舞台で老後を考える「心の準備に」 結婚後の変化や二拠点生活も語る
――孤独死がテーマの作品ですが、その題材についてはどう感じていますか?
コロナ禍における孤独死というのは今の時代の新しい問題で、扱うのが難しいセンシティブな題材だと思いました。僕が演じる肇は3兄妹の長男で、母親の孤独死をどう受け止めるかという役柄なのですが、自分にその経験がないので難しさもあるなと感じました。
――稽古している中で学びや気づきなどありましたら教えてください。
今の日本の社会的な背景がリアルに描かれているので、僕も演じながら今の日本について学んでいる気がします。人との会話や距離感など、今ってこうだよなと感じるところが多いです。
――ご自身に当てはめて孤独死について考えることはありますか?
自分のことを考えて孤独死は嫌だなと思いました。自分は子供と離れ離れにならず、そばにいて看取ってもらいたいなと。人生100年時代と言われ寿命が延びていく中で、最期をどう迎えるかというのも変わっていくのかなと思ったり、いろいろ考えました。
この作品ではお父さんが65歳で認知症になるのですが、僕の父も65歳なので、いつそういうことになってもおかしくない年齢なんだなと思いました。
――今回の作品で老後について考えることで、少しは心の準備ができるものでしょうか。