2023年10月23日 18:00
池田エライザ、初の母親役で感じた“母性”と“不思議な感覚”「役がじわじわと体に染みていく」
監督としても、制作の都合とかを知られずにより集中した芝居が観てみたい、気持ちよく芝居がしてほしいなっていう思いがあります。だからこそ、それをさせてくれた水田監督に本当に頭が上がらないというか……。技術部はすごい大変だったと思うし、俳優ファーストに見せてくれていただけで、本当に各所に気を使ってくれていたと思います。でも本当にやりやすかったので、私も真似しようと思いました(笑)。
――監督としても勉強になった現場だったんですね。ほかに水田監督のやり方で取り入れたいと思った部分はありますか?
演出をしていただく中で、気付いたのは「こうしなさい!」という演出はないんですが、意図だけ確認されるときがあったんです。「これってどういうつもりで言ってる?」と聞かれて、「自分の中ではこういうつもりで~」と話すと、「オッケー! わかった」とそれを汲んで撮影してくれる。演じる側も、なんでこの顔になったのかという意図を自分で言いながらまとめることができるし、この聞き方はすごくかっこいいなと思いました。
人間って2つの感情が混ざってる時があると思いますが、水田さんはそれも許してくれる。映画として分かりやすくするなら、麻由美はきっとここでホッとした顔をするのかなと思うけど、でも麻由美を演じている私からすると、「それは変でしょ」