2017年10月20日 10:00
『アウトレイジ』音楽・鈴木慶一、北野武の"引き算"を恐れる興奮「なんだ、これは」
それを音響効果さんに任せたりすることもありますが、北野映画の場合は私やエンジニアがいて、柴崎さんともやりとりする。試行錯誤しつつ、音楽のOKが出たとしても最終的な音響効果さんとのやりとりで変更が出る場合もあるからです。
最終確認にはもちろん監督も立ち会われます。30分ぐらいの1ロールを見て、修正点の指示があって、1時間ぐらいの休憩時間中にみんなでバーっと直す。ヒリヒリします。監督が私の隣に座っていて、緊張感ありますね(笑)。そうやって最終段階で急速にブラッシュアップされるのが北野映画です。
――先月発売された『最終章』のサントラには、そのような苦労の末に生み出された楽曲が収録されているわけですね。
サントラの収録曲で、映画に使われたのは17曲。アウトテイクが11曲です。もっとあるけど、似たような曲のアウトテイクなので。ピアノが入っているだけのようなものは省きました。本編とアウトテイクを聴き比べて「この曲が使われたのか!」みたいに楽しんでほしいですね。
これまで通り、オープニングに流れるメインテーマのアレンジバージョンがエンドロールに使われています。実はメインテーマにはもっとメロディがあったんです。