【中国人妻、あるある!】(9)「熟語」で生き方を教えてくれる--『知足常楽』
そんな人生を続けてきた。向上心が強いといえば聞こえはいいが、要するに、自分の願望を実現しようとあがき続けてきた。安定してある程度の充足感を得ると、それが当たり前になってしまい、より違う次元を求めてしまうという性格だった。 これは、当媒体でも紹介させていただいた、木暮太一氏の著書『カイジ「命より重い!」お金の話』(サンマーク出版、定価1,500円+税)にも、書かれていた。例えば、宝くじに当たった人が不幸になるケースが少なくないのは、大金を使って贅沢をすることに慣れるうちに、だんだん満足感を得るためのハードルが高くなり、しまいに当せん金を使い果たしてしまい、さらには借金をしてまで贅沢な暮らしをしてしまうようになることが多いという。このことは、経済学でも『限界効用逓減の法則』という法則が存在することからも、立証されているということだ。 私は、見事にこの法則が指摘するような人生を歩んできた。 妻は私と正反対で、口癖は「満足している」、「幸せ」、「十分だよ」…など、常に安らかな気持ちで日常を送っている。
妻は中国の重点大学の大学院卒業後、日本の大学で働いていた。キャリアウーマンになることを、妻の両親も妻自身も予定していたはずだが、私と結婚して、仕事をやめ、今は子育てと家事に専念している。