ヤマハ、10年ぶりの産業用無人ヘリ最新モデル「FAZER」で攻めの農業に貢献
ちなみに、2013年現在、主に農業分野(農作物防除)で活躍する同社の産業用無人ヘリコプターは、初代のR50もまだ現役だそうだが、ヤンマーへのOEM供給機も含めて、登録台数で2458機、今年中に2500機を越えるという。よって、国内に関してはもう完全な新規顧客はこれ以上はあまり望めない状態で、旧型機からの買い換えという形になる。ちなみに無人ヘリ市場は、全メーカー合計して年間200機が販売されているという。
また2013年現在、無人ヘリは日本の農薬散布においてどのぐらい活躍しているのかというと、水稲に限っていえば、日本の全水稲面積の35%以上(同社推定)となる100万ha以上に達しているとした。具体的な内訳としては、無人ヘリが36%、動力防除機(人が背負って噴霧を行うタイプ)が28%、乗用管理機(農業用車両で噴霧を行うタイプ)が22%、有人ヘリが2%だ(残り12%は無散布)。つまるところ、食卓に上がるお茶碗3杯の内の1杯は無人ヘリが防除しているのである(画像8)。
従来の主力であった動力防除機・乗用管理機、60~80年代に活躍した有人ヘリによる防除面積を超えており、その理由は農薬散布に必要な時間が短く、必要な場所に必要な量を散布できること、無人ヘリならではの作業効率の高さによるものだとする。