2023年12月30日 11:00
『サンクチュアリ』脚本・金沢知樹氏が譲れなかった“ツカミ”とは――偶然の一致や未回収点、続編にも言及
新たなマーケット拡大のチャンスにつながるなと感じました。
――海外のエンタメ業界の方とのお話で、考えが変わったことはありますか。
世界で評価を受けている制作チームは、構想段階から「この作品は世界的なヒットコンテンツになるかどうか」をものすごく精査しています。スタートから意識しているかどうかで、そのあとのすべてが変わるじゃないですか。ただ山登りがしたいなと思うことと、あの山に登りたいと具体的に目標を定めて行動するのとでは、リュックに入れるもの、装備や準備が全く違うものになる。僕もこれからは、最初から「これは世界に発信できる作品なのか」と自問自答しながら作品を作っていこうと思いました。
――『サンクチュアリ』も世界を意識してはいたが、そこまでは精査していなかったと。
相撲は世界的にもメジャーなスポーツなので、これでダメだったら何を作っても無理だろうと思ってはいましたが、世界である程度評価されたことで、もっと明確に「世界を狙うとはどういうことなのか」と考えさせられましたね。
『サンクチュアリ』がNetflixの世界トレンドに入ったとき、そのあとの日本の作品もトレンド入りしていました。作品1つじゃ、日本のエンタメ業界を取り巻く環境や、世界から見たイメージは変わりません。