2023年12月30日 11:00
『サンクチュアリ』脚本・金沢知樹氏が譲れなかった“ツカミ”とは――偶然の一致や未回収点、続編にも言及
そうですね、有名な俳優さんをキャスティングする方向性もあったようなのですが、スケジュールを押さえられないということで、新人俳優さんたちを起用することになりました。でもそもそも僕は、これから自分の人生を変えていきたい新人の方や無名の方とお仕事をしたいという思いを持っていて。僕は元芸人なのですが、芸能界を去ろうとしたときに、ネプチューンの堀内健さんから構成作家をやらないかと声をかけていただいてここまで来られた。自分も同じように、人生が変わるようなチャンスを誰かに与えることが使命だと思っているんです。
○このままでは日本のクリエイティブが死んでしまう
――自分の書いた脚本が日本代表になり、海外で評価されるというのはどんな気持ちですか。
シンプルにうれしいですね。世界への挑戦は、ずっと目標の一つでした。日本はクリエイターのギャラが安いんです。
問題は安いこと自体ではなく、安い=評価が低いということで、このままでは日本のクリエイティブが死んでしまう。でも海外にも作品を発信していくことで、作って終わりにならず、海外のエンタメ業界の方から連絡をいただいたり、今回のように海外の賞にノミネートされたりと、そのあとの展開が変わってきます。