くらし情報『元メジャーリーガーが語るセカンドキャリア論とは』

元メジャーリーガーが語るセカンドキャリア論とは

○40過ぎに何をやりたいかイメージしろ

「日本のプロ野球選手のほとんどは、監督やコーチに言われた練習を黙々とやっていれば一軍に行ける」と木田選手が話すように、日本の選手は監督・コーチに言われた練習を熱心にこなす。反面、そのメニュー量が多いために、ほかの練習をこなす時間の確保が難しい。体のケアもしなければいけない。結果として、自発的に何かをしようとする機会が少なくなり、考える力も養いづらくなる。

そして、考える力の欠如は、これまでに野球しかしてこなかった選手たちが引退して社会と向き合わざるをえなくなったときに、ツケとして回ってくる。「何をしたらいいのか」「どうしたらいいのか」―。引退時に高齢であればあるほど、その負担は彼らに重くのしかかってくる。木田選手は目標を見いだせない引退選手の受け皿として、自ら居酒屋を経営し、実際に何人か雇ったこともあるという。


「考える力がないと(引退後に)実社会に入って(社員として)使えるかどうか。考える力が付いてきたら、万が一それで一軍に行けなかったとしても、次の自分の仕事に対して何が必要なのか、何をしないといけないのか理解できるようになる」。最近ではそういう考えを持ちながら、生活を送ったり練習したりしないといけないと、周囲の選手に言い聞かせるようになったという。

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