とはいえ、選手は朝から晩まで野球漬けになりがち。特に木田選手が今所属する独立リーグには、アルバイトを掛け持ちするような選手も多い。野球に専念できるプロ野球選手以上に、その毎日は多忙をきわめる。そんな選手たちに対して、木田選手はこうアドバイスをするという。
「引退後にやりたいことは何なのか、寝る前に10分でもいいから考えろ。プロ野球選手になって、スーパースターになっても40歳になったら(現役を)やめる。40歳を過ぎて何をやりたいかイメージしろよ。そのイメージが出てきたら、何をしないといけないのか、何を勉強しないといけないかわかる。
まずはそこからだよ」
○第二の人生に何をすべきか
木田選手の言葉は、プロ野球選手のみならず、普通の人々にもあてはまるのではないだろうか。勤め人も、定年になったらセカンドキャリアならぬセカンドライフに直面することになる。これまで経験してきた人生とはガラリと異なる世界を生きなければならない。「定年うつ病」という言葉が示すように、仕事一筋で頑張ってきた人間が、退職を機に糸の切れた操り人形になってしまうというケースもある。
張りのある余生を過ごすためにはどうしたらよいか。