原辰徳は「キャラを変えるスーパースター」中溝康隆氏が語る
Jリーグでサッカー人気も高まり、それが結果的に93年の長嶋監督復帰に繋がったわけですよね。
――そしてその後、原さんは1995年に現役を引退しました。
引退した1995年は「ケガして復帰してホームラン打ったら泣く」みたいな、アイドルのような流れが定番化していて(笑)。でも95年の終盤、代打原がコールされるとそのたびにめちゃくちゃ声援が出るようになり、俺らタツノリフリークはそれを見て「いまさら分かったのか」なんて思ってましたね。当時はFAで選手を獲りまくっていて、俺らの原がヤバいぞとなったんですが、それでファンが原に対する思い入れを増すという不思議なシンクロが出てきました。最後の最後まで、ファンとのシンクロは強くあったと思います。
○■監督としてON越え、そして3度目の監督就任
――現役引退された原さんは、1999年からコーチとして復帰した後、2002年に監督に就任しました。
第1次政権(2002年~03年シーズン)は選手と年も近いし、兄貴分的な感じだったんですよ。
それが第2次政権(2006年~2015年シーズン)になると怖くて、「ニセ侍」とか「砂遊び」発言が出たりとか。さわやかアイドル時代の現役時代から見ると、ヒールターンの前兆が出ていて面白いですね。