経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (12) ストラテジストの自己否定の書!? 広木隆氏著『ストラテジストにさよならを』
株式相場と真剣に向き合いたいと考える投資家の皆さんにとっては、要チェック! のレポートです)。
さらに、広木さんは「個人投資家がなぜこれまで儲からなかったのか」その理由の一つに「プロとの圧倒的な情報格差」を挙げています。
同書のタイトル『ストラテジストにさよならを』と直結する第4章「頼るものがない」を読み終えた私は、胸のすくような感覚を覚えました。
ご紹介しましょう。
この歯に衣着せぬシャープな記述については、その真意を直接伺わないわけにいきません。
広木さんに伺いました。
「この仕事をしていると、個人投資家の方から批判的なコメントを寄せられたりもします。
例えば「自分は一流のプロの言うことは聞く」ということを言ってくる方もいました。
それで、その一流のプロとは例えば誰か? と伺えば、なんてことはない、朝の経済情報番組などに出演している方々の名前を挙げるのです。
確かに彼らは視聴者・投資家の皆さんにとっては、有名人かもしれません。
でも、『有名人=一流のプロ』かと言えば、そうではない。
個人投資家の方から、スタッツ・インベストメントやエピック・パートナーズ、ホライゾン・アセット・インターナショナルのような、日本で実際に稼ぎ続けているヘッジファンドや、それらのファンドを運用するマネジャーの名前が出てくることはありません。