経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (12) ストラテジストの自己否定の書!? 広木隆氏著『ストラテジストにさよならを』
なぜなら、彼らは金融危機後の今もしっかりとしたパフォーマンスを見せているプロ中のプロですが、メディアに登場することはありませんから」なるほど。
目から鱗(うろこ)…。
現実を直視した見解です。
では、専門家とされるストラテジストやエコノミストの意見を話半分に聞くというのであれば、個人投資家の皆さんは何を頼りに投資を行えば良いのでしょうか?その点についても伺いました。
「どんなものでも基本が大切です。
それは投資も同じ。
まずは投資の基礎、投資理論を学ぶこと。
難しい理論や学術的なことではなく、基本的な理論を表層的になぞるのではなく、徹底的に、深く、根本的に理解できるまで学ぶことが大切です。
こうした『サイエンス』の部分を押さえた上で、相場観やチャートなど『アート』の部分を押さえてください。
私自身は、チャート分析のみでは、将来の株価を予測できないと考えています。
チャートは過去の推移を検証し、他の市場や銘柄と比較するためのもので、その比較のなかで、現在の位置を確認、把握するために使います。
どれだけ分析を重ねても、結局、相場は運や偶然に左右されるところが大きいのも事実です。