鉄道トリビア (136) いまだけ電車が右側通行の区間がある
「クルマは左、人は右」、これが日本の交通ルール。
もうひとつおまけに「電車は左」というわけで、日本の鉄道はおおむね左側通行になっている。
ところが、いま京急電鉄の本線に、ちょっとだけ進行方向が入れ替わり、右側通行になる場所があるという。
しかも期間限定のため、もうすぐ見られなくなるという。
これは一体どういうことだろう?期間限定で右側通行になる場所は京急蒲田~雑色間にある。
京急電鉄の線路と、幹線道路である環状8号線が交差する部分だ。
京急蒲田駅から横浜方面の電車に乗ると、最初のうちは左側通行だが、しばらく進むと高架の上り線を潜って右側に移り、勾配を上って一瞬だけ右側通行となる。
勾配を下りると、またまた上り線の下を通って左側に出る。
どうしてこうなったのか? その理由は、東京都が主体となって進める「京急蒲田駅付近連続立体交差事業」の手順にある。
京急電鉄と環状8号線の踏切などを立体交差化する工事で、全体の工事が完成する前に、もっとも渋滞が深刻な環状8号線の踏切を先に立体交差化した。
その手順は、「京急本線上り線の隣に仮線を設置」「上り電車を仮線で運行し、その間に上り線の高架工事を実施」