エアライン最前線 (1) 新生JALの機内食がスゴイ理由
(若井氏)。
「AIR吉野家がつゆだくなのは、乾燥した機内でごはんがパサつくのを防ぐためです。
また、AIR肉まんはせいろを使って蒸しますが、機内食として出すには、一度素材を冷凍保存して再度常温に戻し、それを機内のスチームオーブンで温めるという工程を経る必要があります。
そうした中で一番おいしい状態で召し上がっていただくために、様々な工夫を施しました。
肉まんの皮の部分にブラウンシュガーを入れるとモチモチ感が出るのですが、入れ過ぎると甘くなる。
そのバランスをとるために、何度も試作をしました。
有名店でのコラボレーションで生まれる機内食も、地上の味をそのまま持ち込むだけでなく、JALならではのオリジナリティを加えて、機内でおいしく感じていただけるよう努力しています」(尾崎氏)。
さらにJALはコーヒーにもこだわった。
世界各地の希少なコーヒー豆を発掘し、種の保存や栽培に取り組むコーヒーハンターこと川島良彰氏監修で、エコノミークラスからファーストクラスまで厳選したコーヒーを無料で提供している。
開発段階では、「有償にしてはどうか」という声もあったそうだが、「お客様へのおもてなしが有償であっていいはずがない」