岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (15) 本当に消費増税は必要か? 「財政悪化で日本は破綻」という議論に待った!
日本銀行は6月19日に2012年1-3月期資金循環統計(速報)を発表しました(http://www.boj.or.jp/statistics/sj/sj.htm/)。
資金循環統計では、日本で経済活動を行う主体を5つ(金融機関、非金融法人、一般政府、家計、民間非営利団体)に分け、それぞれの金融取引やその結果として保有された金融資産・負債について、金融商品ごとに記録しています。
例えば国際収支ではモノやサービスといった実物取引を記載するものですが、資金循環統計では実物取引の裏側にある資金の流れや、実物取引とは独立した金融取引(借入れによる株式購入など)を扱うことになります。
経済主体ごとに眺めることで、それぞれの資産・負債などの数値、どういった資産運用・借り入れを行っているのか、などがわかります。
この統計をみれば日本の金融資産・負債の全体像を把握することができます。
そこで、資金循環統計に含まれている「金融資産・負債残高表」を非常に簡素化した形にしてみました。
残高ですから、これまで溜まりに溜まったそれぞれの資産と負債を示すデータです。
5つの経済主体、そして各項目も細分化されていますが、見やすいように大枠だけを抽出しています。