”人材のグローバル化”という視点から見る、世界経済の現状と未来とは?
しかも、大手電機メーカーなどの輸出関連企業だけでなく、世間的には内需型といわれる企業も海外売上高を伸ばし、「グローバル企業化」していると述べた。
例えばある醤油メーカーでは、55年前から海外展開をし、米国に早い時期から進出。
米国の家庭の半分の家庭には、醤油が置いてあるという。
妹尾氏によれば、そのメーカーは和食を持ち込むのではなく現地の食材にあった醤油の使い方を提案することで、現地に浸透していった。
妹尾氏は他にもゲーム機メーカーや調味料メーカーを挙げ、「多くの日本企業が、先を見て行動していることを知ってもらいたい」と話した。
また、社会に貢献している日本企業として、ある化学メーカーを挙げた。
同メーカーは、電子部品のフィルムやプラズマディスプレイをきれいに見せるための塗料など、高収益事業を世界規模で展開する一方、年間5億人が発症し100万人以上が命を落としている「マラリア」の感染を防ぐため、マラリアを媒介する蚊を防ぐ「蚊帳(かや)」を生産し、サハラ砂漠を中心にアフリカ諸国に提供していることを紹介。
ただし、無償では同社が生産するのを止めてしまうことを懸念し、世界銀行が有償で購入しているという。