”人材のグローバル化”という視点から見る、世界経済の現状と未来とは?
さらに、ある化学繊維メーカーでは、水をきれいにしたり、海水を淡水に変えるための膜(フィルター)を、水不足に悩む国に提供していることも示し、日本企業が海外で稼ぐだけでなく、社会貢献している実例を具体的に説明した。
妹尾氏は、前述の醤油メーカーの人から、知識やノウハウ、技術などは全て日本国内にあると聞いたとし、「皆さんはすでにグローバル化の中にいる」と話した。
次に、日興アセットマネジメントの野村氏は、自らの人生の「幸せの曲線」について説明。
同氏はもともと、資金運用をやりたかったので同社に就職、これまで転職をせずに同社一筋で勤務してきた。
20代のころは、主なマーケットが日本国内で、顧客も運用も日本国内であり、好きな仕事をできて「幸せ曲線」は右肩上がりが続いた。
だが、30代になり、「エンロン・ショック」などの金融危機で社員が多く辞め、外国の方が社長になるなど、社内で”グローバル化”が進展した。
この時点で、野村氏の「幸せ曲線」は下降をたどり始めたという。野村氏は、講演会に参加している学生に、「なぜだと思う?」と問いかけた。
学生の一人から「言語」との答えがあったが、同氏は「言語ではなかった」