”金融犯罪”撲滅最前線! 再び増加する『振り込め詐欺』阻止の取組みを聞く
皆さんには、現在もそういう状況であるということを、知っていただきたいと思っています。
――『振り込め詐欺』は、どのような手口で行われるのでしょうか?「オレオレ詐欺」は、電話で息子であることなどをかたり、中には警察官役や弁護士役も登場して、劇のような形で行われることもあります。
この”息子がたり”の場合は、風邪をひいたなどと言って若干咳き込んだりしながら声が違うことを悟られないようにしながら、携帯電話が壊れたから新しい携帯電話番号に変わったと話し、一旦電話はそこで終わります。
まず、本当の息子さんのものとは異なる携帯電話番号を信じさせるわけです。
これを我々では、「アポ電」と呼んでいます。
その上で、後日その番号から電話して、「会社のお金を使いこんでしまった」とか、「重要な書類を電車の中に置き忘れて会社に損害を与えてしまった」とか、最近では、「人妻を妊娠させてしまって、示談をしなければならなくなった」とか言うわけです。
高齢の方からすれば、久しぶりに息子から電話があったことで喜んだ後に、息子が大変困っているという話を聞いて、助けてやらなければならないという気持ちになります。