”金融犯罪”撲滅最前線! 再び増加する『振り込め詐欺』阻止の取組みを聞く
そこで犯人から、「今日中に100万円振り込まなければいけない」などといわれると、犯人の指示通りに金融機関やATMなどに行き、言われるままに操作することで、多額の現金が犯人の口座に振り込まれてしまうわけです。
犯人は高校の卒業アルバムなどを通じて、息子の高校名や電話番号などを知った上で、親の年齢などを想定し、電話をかけるわけです。
こうした犯行に使う名簿や携帯電話、銀行口座などの”犯罪道具”を調達するグループが、インターネットサイトなどを通じて、犯罪者に売るケースも多く見られます。
例えば、会社名義だと数十台の規模で携帯電話を調達することもできますので、我々としては、こうしたグループも検挙しています。
――犯行を行う前段階の準備を専門的に行うグループもいて、まさに「プロ集団化」しているわけですね。
そのほかにも、一切債務がないにもかかわらず、インターネットの有料サイトを利用したからなどと言って現金を振り込ませる「架空請求詐欺」、お宅に100万円貸せることになったから、融資のための保証金を振り込んでくださいなどという「融資保証金詐欺」、さらには、社会保険庁を名乗り、医療費の還付がありますからなどと言ってATMまで行かせて指示通り操作させて現金を振り込ませる「還付金詐欺」