経済キャスター・鈴木ともみが惚れた、”珠玉”の一冊 (20) 夏の特別対談~”迷惑な話し方”をしていませんか? 出口汪氏の話術の極意(後編)
前置きは短くするべきです。
また、頭に浮かぶ順序で話す人も迷惑な話し方の典型です。
聞いている人は、話し手が何を話すのか、全く見当がつかなくなります。
しかも、言葉は発せられたらすぐに、次々と消えていきます。
相手(聞き手)が他者であるという意識を持って論理の順序で組み立てて話すことを心がけるべきです。
鈴木 : 「出だしが重要」というのはとてもよく理解できます。
私も日本FP(ファイナンシャルプランナー)協会の認定講座『FP会話塾』で、「出だし=頭サビ」の重要性について解説しています。
話し方においては『結・起・承・転』の順序が大切だと。
文章の世界では、『起承転結』が基本とされていますが、話し言葉で伝える際には『結』をまず最初に持ってくることが肝心なのだと思います。
そして『結』の後に『起承転』、場合によっては『結・起承転・結』。こう解説すると、受講生の皆さんも納得して下さいます。
出口 : それはわかりやすい表現ですね。
確かに『結』を出だしに持ってくるというのは大切ですね。
話の順序や組み立て方が上手になれば、自然と伝わりやすい話し方になっていくはずです。