くらし情報『岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (18) 国会で持論を訴えてきました(後編) - 「為替介入」に意義はあるのか?』

2012年8月15日 10:06

岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (18) 国会で持論を訴えてきました(後編) - 「為替介入」に意義はあるのか?

外国為替市場で日銀がドルを買おうとするならば、その代りとして円を払わなければなりません。

まずはドルを買うための円資金を政府は調達してこなければならないのです。

そこで政府はこの外国為替資金証券を発行し、円資金を集めます。

証券を買うのは金融機関などですから、我々の預金が証券の購入資金にあてがわれているということになります。

政府にしてみれば証券を発行したわけですから、負債となります。

これまでの為替市場での介入の結果、累積した借金が資料(1)の政府短期証券の残高117兆円ということになります。

本年度の1000兆円とされる借金見込の中にも含まれております。

その代わりに買ったドルはドル預金あるいは米国債の購入に回されます。


ちなみに、民主党政権発足後のことになりますが、6年半ぶりに為替介入が実施され、民主党政権下でのドル買い介入の金額はこれまで16兆4220億円相当となっています。つまり16兆円を超える政府の借金が民主党政権下で増えたことになります。

民主党政権下での為替介入の実績(出典:財務省)人為的な操作で市場を動かすというのは大変難しいものでございます。

ドル安を牽制するために実施された介入ではありますが、政府がドルを買った水準とさほど変わっておりません。

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