くらし情報『岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (18) 国会で持論を訴えてきました(後編) - 「為替介入」に意義はあるのか?』

岩本沙弓の”裏読み”世界診断 (18) 国会で持論を訴えてきました(後編) - 「為替介入」に意義はあるのか?

むしろやや円高水準でありますので、購入したドル資産は目減りしていることになります。

これは民主党政権下に限ったことではございませんが、さかのぼること1971年、米国が自国のドルと金との兌換、つまり金と紙幣の交換を停止して以降、為替市場が変動相場制に移行し現在に至るまでの期間、1ドルは360円から75円まで円高が進んでまいりました。

1ドルという借用書があって、かつてそれを差し出せば360円をもらえたものが今や75円しかもらえない状況です。

もちろん、利息収入などがありますから、買ったドル資産がまるまる損をしているとは申しません。

為替介入の正式名は外国為替平衡操作と言われるように、過度な動きに対して安定させる操作です。

そういう意味での介入であれば理解もできます。

しかしドル買いが圧倒的に多いために、日本政府が購入したドルは円高によって資産価値が減価するだけでした。

円高で苦しむ企業を助けるという大義名分で実施されてきた介入ですが、円高の動きもこの40年間止められておりません。


円高に歯止めがかかるわけでもなく、買ったドルを売るわけでもなく(※注釈:最後のドル売りは1998年で、どんなに円安に振れてもドルを売ることはこの14年行われていません)

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