2012年9月26日 18:24
名古屋メシ「ひつまぶし」の作法を発祥店「蓬莱軒」のおかみに聞いてみた
ちなみに器をお櫃にしたのは、「瀬戸物だと出前でよく割れるから」。
うなぎを細かく刻んだのは、「うなぎばかり先に食べられて、ご飯が残ってしまうことがあったから」だとか。
なるほど~。
確かに細かく刻んでご飯に混ぜ込めば、どこを食べてもうなぎとご飯の割合は一緒になる。
こうして誕生したひつまぶしだが、さらに次のステップがあった。
地元・名古屋人も誤解しているが、蓬莱軒はうなぎの専門屋ではなく、実は割烹料亭なのだ。
会席料理の〆に、サラサラっとお茶漬けでも食べたい。
そんな客のリクエストがうなぎと結び付き、うなぎ茶漬けの発想が生まれたという。
さあ、いよいよ実食だ!せっかくなので今回は、おかみに「正式なひつまぶしの食し方」を実演していただいた。
まず、お櫃のご飯をしゃもじで四等分する。
こうすることで、お櫃のご飯を茶わんにきれいに移すことができるのだ。
なんとも上品な!しゃもじをご飯に立てると、ホカホカの湯気がふわっと立ち、蒲焼きの香ばしさが鼻孔をくすぐる。
た、たまらん~。
「はい、どうぞ」と茶わんを差し出される。
ひと口ほおばると、うなぎの皮はパリっ、身はふわっとした絶妙の焼き加減。