「お金」に興味を持つという事 - セゾン投信・中野社長の半生記 (21) 社内異動で再び窮地--今度も澤上氏から激励「俺はお前と仕事をするんだ!」
焦りました。
今度もやっぱり支えてくれたのは澤上さんでした。
夜こっそりと何度も居酒屋で作戦会議を重ねました。
「いいか、これは戦いだ! 絶対に負けるわけにはいかん。
」と彼は必死に一緒になって思案してくださいました。
そして「反対している取締役とランチのアポを入れてくれ!」と言われました。
ひとりひとり、疑念を持つ役員さんたちに対して、セゾン投信が創ろうとしている価値がどれだけ世の中への社会的意義のあることか、さらにはさわかみファンドの伸長を裏付けとして、どれだけ世の中に長期投資のニーズが大きいか、ゆえにビジネスとしても必ず成功するはずであると、懸命に説得してくださったのです。
澤上さんは意気消沈している私に、「いいか、俺はセゾンと仕事をするんじゃない、お前と仕事をするんだ!」と激励してくれました。
人間と人間の繋がりで自分は支えられている。
心から嬉しい、忘れられない言葉です。
最後は林野社長に直接話をしに行ってくださり、私をセゾン投信のチームに戻すよう必死で頼んでもくださったのです。最終的には、否定的だったクレディセゾン取締役会で林野社長の強い意思表明があって、セゾン投信を蘇生させてくれました。