一度入ったら二度と出られない!? 石川県金沢市の「忍者寺」ってどんな寺?
初めて入った人は完全に迷ってしまう。
さらに、一見なんの変哲もないように見えるのに、数々の知恵をこらした仕かけがあるということで、これが「一度入ったら二度と出られない」といわれるゆえんになっている。
注目のカラクリだが、まず本堂正面に床にはめ込まれた「さい銭箱」がある。
普段はそのまま機能しているが、敵が攻め込んだ際、フタを外すと「落とし穴」になる。
左に進むと短い階段が集中する階段群が。
迷路のように複雑であることに加え、床板を外すと落とし穴になる「落とし穴階段」が備わっているため、敵の侵攻を止める効果がある。
さらに進むと「伝説の井戸」が見えてくる。
金沢では茶道が盛んだったため、表向きには茶道用の水源として使われていた。
しかし、深さ25メートルの井戸の途中には横穴があり、藩主が住む金沢城に続いていたという話が残されており、いざという時の逃げ道になっていたと伝えられている。
また、本堂入り口の横には、階段の床板下の垂直な部分にある蹴込みに障子が貼られた「明かりとり階段」がある。これは、外敵が入ってきたら内側から足の影を確認して、槍などで攻撃できるように作られたもの。