「遅いんだよ、バーカ!」--驚異の”逆DV”! 妻からの引っかき攻撃に悩む夫
一見すると、妻はいつも美しく着飾っており、笑顔も絶やさない素敵な30代女性であるため、家庭の中では夫に暴力を振るわれているなどという凄惨な光景が微塵も想像できない。彼女にはいわゆる陰が見当たらないのだ。
もっとも、真相を明かすと、それもそのはずである。Fさん夫婦におけるDVの被害者は、この妻ではなく、エリートサラリーマンの夫だからだ。すなわち、妻が夫に対して暴力を振るうという、世間一般のDVのイメージとは逆の関係なのだ。
事の発端は、結婚して1年が経ち、妻の第一子妊娠が発覚して以降である。妊娠発覚直後は夫妻ともども大喜びで、未来の明るい家庭を思い描きながら、互いに心を躍らせていたという。やがて生まれてくる子供のために、夫はこれまで以上に仕事に精を出すようになり、妻は妊娠を機にそれまで働いていた職場を辞め、専業主婦になった。
ところが、ほどなくして妻の様子が少しずつ変わってきた。それまでの妻はどちらかというとアクティブなタイプで、OL時代は仕事だけでなく、交友においてもバイタリティに溢れた女性だっただけに、一日中家事に勤しみながら胎教を考える日々にストレスを感じだした。要するに、日々が退屈でつまらなくなったのである。