【コブスくんのモテ男道!】構造設計一級建築士に聞く「免震構造」、「耐震構造」の違いって?
とは、地震のときに建物にかかる水平方向の力を低減し、地震のエネルギーを「免震層」という1階床下に組み込んだ積層ゴムなどの装置に集中させる造りです。
地震時の揺れを1階床下で吸収するため、揺れは小さくなり、家具の倒壊や建物が被害を受けることはほとんどありません。ただし、免震装置が高額なため、建設費が高くなります。強い地震を受けた後は免震装置の修理、メンテナンスに別途の費用がかかるなど、分譲マンションの場合は修繕積立金が高くなることがあります。
「制震構造」は、建物にかかる水平方向の耐震強度は「耐震構造」と変わりませんが、地震による建物の変形を小さくするための装置を取り付けています。この構造は主に超高層建物に取り付ける場合が多く、一般の中高層マンションでは見られません。制震装置を取り付ける必要性が少ないからです。
高層階の揺れをある程度抑えるため、家具の倒壊や建物が被害を受けることが少なくなりますが、建設費はやや高くなります。
――高層階になるほど揺れが大きくなるのはなぜでしょうか。笘谷氏各階の床が揺れで移動する量は、地盤の水平移動量にその階の移動量を加算した値になります。つまり、下の揺れがどんどん上に伝導していくイメージです。