ほかに、青磁、白磁があります。高麗物ですと井戸茶わん(見立て)、御所丸茶わん(注文)でしょうか。和物ですと瀬戸茶わん(岐阜)、楽焼茶わん(京都)、美濃焼茶わん。ほかにもいろいろありますが。格付けでは「一楽、二萩、三唐津」なんて言われます。楽焼茶わん、萩茶わん、唐津茶わんのことですね。
――人気があるのはどんな茶わんでしょうか。
坂井準教授例えば天目茶わんは村田珠光が注目したことによって一挙に茶わんのトップになりました。
15世紀の唐物への関心の後に名もない朝鮮産の茶わんに広がりました。つまりこれが高麗茶わんです。そして利休は、唐物や高麗物に縁遠い茶人のために和物茶わんの時代を切り開き、最初に誕生したのが楽茶わんです。それぞれに歴史があり、それぞれお好きな方がおられますのでそれを一概に言うのは難しいです。また好きでも入手できるかどうかは別問題ですし(笑)。
――良い茶わんを入手するにはどうするのでしょうか。
坂井準教授道具屋さんが開く展示即売会が開催されますので、そこで求めることができますね。また、ギャラリーで作陶作家さんが個展を開かれたりすると、そこで購入することもできますね。
窯元さんを直接訪ねて購入する方もおられます。