くらし情報『【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(25):もしも絶対零度になったら』

2012年12月16日 12:30

【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(25):もしも絶対零度になったら

ただしこの計算は理想気体と呼ばれる理論であって、現実に当てはまると-273℃の体積ゼロの状態では、分子や原子の体積すらなくなってしまう。冷やすとなくなり温めると出現するのでは勘定が合わない。そのため、-273.15℃を絶対零度とし、それ未満は存在しないと定めているのだ。

さて、物体には固体~液体が変わる融点、液体~気体の沸点があるが、身近な物質の融点/沸点(℃)を見てみると、
・水…0℃/100℃
・海水(およそ)…-2℃/101℃
・水素…-259℃/-252℃
・窒素…-210℃/-196℃
・ヘリウム-272℃/-269℃
だ。

■超伝導と超流動

熱エネルギーを持った分子/原子は運動し続けている。水の場合、液体の状態でも水分子は常に動き回っているのだが、さらに熱エネルギーを加えると運動が活発になり、大気へ飛び出す蒸発が起きる。逆に0℃以下では互いに身を寄せ合って氷となるが、動き回る代わりに振動するように運動している。これらの運動は温度を下げる妨げとなるので、絶対零度に近づくためには、分子/原子を静止する必要があるのだ。
そのため、光子をぶつけて原子の運動を止めるレーザー冷却、磁場を使って電子のスピン方向を揃える断熱消磁(しょうじ)

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