くらし情報『【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(25):もしも絶対零度になったら』

2012年12月16日 12:30

【エンタメCOBS】もしも科学シリーズ(25):もしも絶対零度になったら

などの方法がある。前者なら百万分の1K、後者は1兆分の1Kの世界が実現できる。

極低温の世界で、電気抵抗がなくなる超伝導はご存じだろう。物質によって温度は異なるが、高いものでは70~80K、アルミニウムや水銀は数Kで超伝導体となる。電気抵抗がなくなることで強力なパワーを発揮できるため、医療用のMRIなどの電磁石に利用されており、リニアモーターカーへの応用も検討されている。
超伝導状態では、外部からの磁場を打ち消す完全反磁性もあらわれる。磁石を乗せておくと、反発して磁石を浮かび上がらせるのだ。表面に電流が流れ、電磁石とおなじような働きをするというから、発電機の役割も果たす。
すごいぞ、超伝導。

超流動も極低温ならではの現象だ。これも物質によるが、およそ千分の1K以下では粘性がなくなり、摩擦がなくなるのだ。液体ヘリウムは、原子がやっと通れるような小さな穴を容器に開けておくと、冷やすと流れ出し、温めると摩擦が増え流出が止まるスーパーリークが起きる。寒いと潤滑油の粘度が高まるように、低温のほうが摩擦が増えるイメージだが、極低温の世界では逆の現象が起きるのだ。

電気抵抗も摩擦もなく、発電もできるなら永久機関が作れそうだが、超流動はわずかな熱が加わるだけでダメなので、潤滑材としては使えないそうだ。

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