最近は、視聴者への影響を考えて大食い大会を放映するテレビ番組をあまり見なくなりました。しかし、大食いが1つのエンターテイメントになるのは確かで、例えばアメリカでは毎年『ネイサンズ国際ホットドッグ早食い選手権』が開催され、白田さん、小林さんなど日本人も大活躍しています。フードファイターが江戸時代にもいたのをご存じでしょうか?
江戸時代の大食い大会として最も有名なのは、1817年(文化14年)3月23日に柳橋の『万八楼』で催されたものです。この大会は『兎園小説』、『文化秘筆』、『藤岡屋日記』といった文献に書かれています。大酒の部と大食いの部が同時開催されたのですが……。
■お菓子の部は老人が強いのか!?
お菓子の部は壮絶です。読んでるだけで歯が痛くなってくるような記録です。
●神田在住の丸屋勘右衛門さん(56歳)は、まんじゅうを50個、羊かんを7本、薄皮餅30個を食べてお茶を19杯飲んだとあります。
56歳なのにこの胃袋!
●八丁堀在住のいすや清兵衛さん(65歳)。まんじゅうを30個、うぐいす餅80個、松風(せんべい)30枚、それに沢庵を5本食べたそうです。なぜ沢庵を5本いったのかはよくわかりません。