これをつけるには未熟なんじゃないかとか、試着を申し出るのが恥ずかしいとか、そういう理由でモジモジして、すぐに買うことができずに帰宅したが、結局その下着が夢にまで出てくるものだから、翌日あらためて出向き、ドキドキしながら購入した覚えがある。試着はなんだか気が引けて断ってしまったので、家でひとりでつけてみる。しかし想像以上に似合っていた。
心ときめくものが体に似合うものなのではないだろうか、と最近よく考える。たしかに肌の色や体型との相性は存在するし、最近では「イエローベース/ブルーベース」や「骨格ストレート/ナチュラル/ウェーブ」などのタイプ分けの情報が行きわたり、身に着けるものを選ぶ指標になっている。買う前に試着してみてプロの意見を聞けばさらに客観的に、自分の体に合っているものがわかるだろう。でも、それがすべてだろうか、とも思うのだ。
ときめいてときめいてしかたがなくて、夢にまで見て買ったものは、どんなに客観的に似合うと言われているものとかけ離れていたとしても、必ず似合う。
確たる根拠はないが、経験的にそうだ。自然と似合うものにときめくようになっているのかもしれないし、うれしい気持ちや自信が外見ににじみ出て輝くのかもしれない。