全部読んだら恋の達人!? 大人の恋に役立つ「恋愛小説」5選
ひとりの作者が書いた本としては、『源氏物語』が最も古い物語なのです。
ご存知の通り『源氏物語』は、イケメン貴族・光源氏の、魅力的な女性たちとの恋愛と、政治的謀略や権力闘争などが描かれます。あらためて読むと『源氏物語』の中に、恋愛ドラマや映画で描かれる要素はすべて含まれています。
仕事や目の前のことに追われ、恋愛から遠ざかってしまっている……という人にぜひ、世界最古の物語小説が恋愛小説であったことの意味を、味わっていただきたいと思います。
5.『ザリガニの鳴くところ』ディーリア・オーエンズ
2019年、アメリカで一番売れた本。
アメリカ南東部の湿地帯で、家族に捨てられ、湿地帯でひとり生きる少女カイヤ。彼女が愛したふたりの男性と、壮大な自然の摂理の中で生きることの意味。分厚い本ですが、冒頭からひきこまれ、あっという間に読み終えてしまいます。
物語は、カイヤと関係をもった男性の死体が、湿地帯で見つかるというシーンから始まります。ミステリーのような展開と、孤独な少女が自然とともにたくましく成長してゆく物語は、衝撃的な結末へとかけぬけてゆきます。人との関わりをもたなかったカイヤが、恋愛におけるさまざまな感情を、自然の摂理と重ね合わせて理解しようとするシーンに、深く考えさせれます。