ランジェリースタイリストだからこそ出会えたお客様とのストーリー
このお客様は◯◯ブランドのランジェリーのほうがお体に合うだろうな、お好みに合うだろうなと思っても、他のお客様もいらっしゃる店内ではお伝えしにくく……。試着室の中や、店の端に移動して、こっそりお話しするというようなことも多々ありました。
合わないものを無理に売ることはないものの、もどかしさを感じた出来事としてよく覚えています。
※ 画像はイメージです。
また、トランスジェンダー(当時はそのような言葉も浸透しておらず「女装した男性」という表現をしていました)の方が来店されたら、すぐに接客につき、ご要望を叶え、いち早く退店していただくよう言われていました。他のお客様のご迷惑にならないように、という説明を受けていましたが、私はとにかくこの決めごとに納得がいかなかったのです。
また、この対応はトランスジェンダーの方にだけでなく、長時間滞在されるお客様などにも同様で、私にとってはとても苦しいものでした。
ランジェリーを楽しみたい気持ちがある方、販売員とたくさん話しながら、時間をかけてランジェリーを選びたい方、どんな方でも、ご本人が納得するまで相談し、本当に欲しい1着を見つけるべきだと思っていたからです。