映画化しても衰えない奇才/鬼才な主人公たち【TheBookNook #29】
文:八木 奈々
写真:後藤 祐樹
みなさんは、原作がある作品の“映像化”について、どう思いますか?
原作といっても、『半沢直樹』のように小説が原作となっているもの、『ドラゴン桜』のように漫画が原作となっているもの、なかには『バイオハザード』や『ストリートファイター』のように、ゲームが原作になっているものなど、さまざま。
そしてそのどれもが、もれなく賛否両論わかれています。
ですが、仮に原作とあまりにかけ離れていても、好きだった描写が無くなっていても、やはり面白い物語というのは面白いまま。少なくとも映像化される作品にはそれだけの“魅力”があり、原作と違う部分は、それなりの“理由”があるのです。別物として割り切って、作品を味わってみることで、今まで以上にその物語を楽しむことができるかもしれません。
今回は、過去に映画化されていて、かつ原作の良いところが大きく衰えることなく反映されていると私が感じた、大好きな作品たちを紹介させていただきます。
原作と映画、どちらか一方だけでは気づけなかった物語のさらなる魅力に心躍らせることができるでしょう。
1. 東野圭吾『プラチナデータ』
2013年に映画化されたこの作品。