この春は「ふらっと能楽体験」で日本の伝統芸能の奥深さに触れてみよう
定期的に能楽を観るという人もいれば、少し見たことがある程度の人まで、能楽キャリアも人それぞれ。
今回は、「特に楽しかった!」と感想が寄せられた体験型コンテンツに焦点をあてて、イベントの一部をご紹介します。
■基本の構えとすり足はなかなか過酷
最初に教えてもらったのは、基本の構えと足の運び。これが思った以上に過酷!
能舞台の「橋掛かり」という場所をすり足で進みます。
能楽の表現では、たとえお爺さんの役だからといって、“いかにも”なお年寄りの動作をしません。能の動きはすべて基本の「構え」に支えられていて、しっかりとした骨格を保つからこそ装束も生きてくるのだとか。
そうした能楽の基本姿勢は、ぜひ一度体験してみてほしいほどに難しいのです。・まずは前傾姿勢になり、お尻を後ろに突き出す。
・その状態から上体を起こす。その際、骨盤はそのままに、胸だけ起こしてくるように。
・進むときも、膝はできる限り曲げず、かかとは床から離さないように(俗に言うすり足ですね)
という内容。実際にやってみると、まったくもって言われる通りにはいかないことがわかります。
能の舞の美しさは、普段私たちが普通にしている姿勢とは異なった「構え」