くらし情報『映画『フジコ・ヘミングの時間』小松荘一良監督インタビュー! 世界を魅了する魂のピアニスト、豊かな人生を奏でる生きるヒントとは?』

映画『フジコ・ヘミングの時間』小松荘一良監督インタビュー! 世界を魅了する魂のピアニスト、豊かな人生を奏でる生きるヒントとは?

で、絵日記をまとめたものを作りたくて、がんばって動いてようやく実現しました。あれはきちんとした形で出したかったんです。

絵日記を見つけた時にこの映画のテーマが変わりました。オーソドックスなものでなくて時を超えれるなと思って。フジコさんの歴史をただ言葉で聞くんじゃなくて、14歳の絵日記の中に全てのフジコさんが入っている。1946年の過去と2018年の現在が繋がったというか、僕は今、80代のフジコさんと話しているけど、14歳のフジコさんに見えるときもあるわけなんです。

ーーご自分でも今でも16歳の気分だと仰る場面があって。

あの繋がりが見えた瞬間に、わあ、すごくロマンチックだなぁと、そしてそれを感じさせる力が音楽だったりするじゃないですか。
僕は、フジコさんの「月の光」という曲が特に好きなんですが、あの曲が時代を超えて行く感じがしました。

ドビュッシーの「月の光」という曲は、フランスの詩人・ヴェルレーヌの幻想的な詩から作られたそうなのですが、フジコさんてそんな幻想的な感じがするなと思ってて。

ーーそうですね。魔法が使えるような気がします。

そうそうそう。だから特にフランスのパリで演奏するシーンはちょっとそういう感じに作ってみたんです。

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