太陽と月と海原の三貴子が鎮まる「阿佐ヶ谷神明宮」【巫女ライターの神社と御朱印めぐり#5】
境内に祈祷殿(ご祈祷が行われる場所)や能楽殿が新設され、以前は拝殿と本殿がひとつの形になっていたものが別々に切り離されることになったのです。
こうして私たちが祈りをささげる場所となる拝殿からは、現在のように並ぶ三貴子のお社を見つめることができ、それぞれの神様をより意識しやすい姿に生まれ変わりました。
御本殿は青空の下に緑の杜を背にしたかたちで、静かに、そしてひときわ眩く鎮座しています。特別なときにしか足を踏み入れることのないその空間は、目には見えなくともごく自然に神様の存在を感じられるような、素晴らしい心地よさを感じます。
そして平成26年には、伊勢神宮が20年に一度お宮を新たに立て替えて神様にお遷りいただく「式年遷宮」という祭祀に伴って、撤下された鳥居のひとつを受け継いで、この御本殿前に置かれることとなりました。
それまで伊勢神宮の神域を御守りしていた鳥居が、今はこうして、この阿佐ヶ谷神明宮を見守っている……。そう思うと、お伊勢さまとの深いご縁を感じずにはいられません。
■あらゆる災難厄事を払いのける「八難除」
「降臨殿」と呼ばれる祈祷殿では、「天照大御神」の荒魂(あらみたま)