自分の「嫌だ」を大事にする。「LEBECCA boutique」赤澤えるが考える自分らしい装い
私がブランドをつくっても、社会的な価値なんて生まれないと思っていたんです。
これは他の取材でもよく話していることですが、いざブランドを立ち上げることを決めて、買い付け先のアメリカで服の山を見たときも、ショックと絶望で熱が出てしまって……。
もう人生でないくらいの絶望を味わいましたし、怒りましたし、「もうやめたい」と社長にも何度も伝えましたね。
赤澤えるさんがブランドを始めてから、アメリカへ買い付けに行ったとき見た光景。ショックからその場で泣き崩れてしまった赤澤さんは、「やっぱり服を作るのをやめよう」と考えたそう。
――そうしたら、社長は何とおっしゃったんですか?
私が激情していても、社長はニコニコしていました。恐らく私が壁にぶち当たることをわかっていたんでしょうね。ものすごく忙しい方なのに時間をとって話を聞いてくれて、質問に対して全部隠さずに答えてくれて、それでも私が納得いかないときは担当者とつないでくれて、私の疑問を徹底的に解決してくれました。
廃棄を限りなくゼロに近づけていることや、それでもコストを考慮した仕事のやり方をしなくてはいけないことなどを聞かせてもらって一応解決はしたんです。